丸山 敦(まるやま あつし)

丸山 敦

准教授|博士(理学)|京都大・院・理

専門分野
陸水生態学
研究課題(長期)
水域生物群集の環境応答にパターンをみつける
研究課題(短期)
水域生態学における簡便な調査手法の開発と活用

研究テーマ:同位体比と環境DNAの分析による水生生物群集構造の把握と可変性の解明、および移動パターンの解明

水環境への社会的な関心が高まるなか、魚類生態学の経験や知識を基盤に、淡水生物群集の維持管理に求められる研究に取り組んでいます。とりわけ、動物の行動によって環境変動の影響が生物群集全体に波及する現象について興味を持っています。また、このような興味を満足させるための新しい技術の開発・確立についても取り組んでいます。
アフリカにあるマラウイ湖では、世界一多様な淡水魚群集に注目した研究をしてきました。現在は、細分化されたニッチが隙間なく敷き詰められたように構成されるマラウイ湖のシクリッド群集が、その一方で動的で柔軟な側面を持っているらしいことに注目し、その詳細な把握と要因解析を目的に、潜水調査、胃内容分析、安定同位体分析などを駆使した調査を行っています。環境DNAを用いた多様性把握にも挑戦しています。
魚類の同位体比は粘液を分析した方がいいのではないか、という提案をすべく研究を展開しています。上述の通り、同位体比の分析は水生生態系の食物網構造把握において非常に役立つ道具ですが、魚類の筋肉の同位体比は置換が遅すぎて他の生物と時間スケールが一致しません。従来通り筋肉を使って同位体比分析をしている限り、移動や食性の季節変化によるノイズがあっても、それに気づくことすら出来ませんでした。粘液の同位体比は置換がはるかに早く、しかも検体を生かしたまま分析できるため、同位体比分析の適用範囲を広げることができそうです。現在は、希少な魚類を育む岐阜県南部の水田地域において、この手法の活用を進めています。

河川生態系の群集構造を把握することを目的とした生物の定量採集

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SCUBA潜水によるマラウイ湖での環境調査

SCUBA潜水によるマラウイ湖での環境調査

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