海川 龍治(かいがわ りゅうじ)

海川 龍治

教授|博士(理学)|立命館大・院・理

専門分野
電子物性、電子材料
研究課題(長期)
カルコパイライト系薄膜太陽電池の研究
研究課題(短期)
酸化物超伝導体、イオン注入、フラーレン

研究テーマ:次世代太陽電池の研究

カルコパイライト系太陽電池は他の太陽電池に比べて圧倒的に耐久性に富み、更なる高効率、低価格化も期待でき、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が定める100円/Wを実現できる第一候補として最も注目されています。中でも私が研究しているCu(In,Ga)S2太陽電池は、Cu(In,Ga)Se2に比べて毒物を含まない、環境に優しい、現代のニーズに合った太陽電池です。Cu(In,Ga)S2太陽電池を多元蒸着装置を用いた2段階蒸着法で作製しています。2段階蒸着法とは第1段階に低温でIn,Ga,Sを蒸着し、第2段階で高温にし、CuとSを蒸着する方法です。このIn,Ga,Sプリカーサーから作製した太陽電池のGa量に対する量子効率から求めたバンドギャップ硫化物系の変換効率世界記録12.3%を達成しました。第一段階でプリカーサーをIn,Ga,Sのみとした場合、図1に示すようにGaの分布が不均一となり、バンドギャップを制御できなかったのですが、プリカーサーにCuを加えることにより図2に示すようにIn,Gaがほぼ均一になり、バンドギャップを初めて制御できるようになりました。太陽電池をタンデム構造にする場合トップセルとして1.65eV付近のワイドギャップ材料が必要となりますが、この方法で効率10.1%を持つ1.65eVのワイドギャップ太陽電池の作製に成功しました。今までのワイドギャップ材料の候補として考えられていたCuGaSe2の最高変換効率は9.6%でありましたが、これも更新し、Cu(In,Ga)S2太陽電池の有効性の大きさをさらに示しています。

In,Ga,Sプリカーサーから作製した太陽電池のGa量に対する量子効率から求めたバンドギャップ

In,Ga,Sプリカーサーから作製した太陽電池のGa量に対する量子効率から求めたバンドギャップ

In,Ga,Cu,Sプリカーサーから作製した太陽電池のGa量に対する量子効率から求めたバンドギャップ

In,Ga,Cu,Sプリカーサーから作製した太陽電池のGa量に対する量子効率から求めたバンドギャップ

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