キャリア教育

学外実習

【取組の趣旨】建学の理念との関係

理工学部は龍谷大学350周年記念事業の一環として1989年に設置された。浄土真宗の教えを建学の精神とする本学は、人間・科学・宗教の融合を目標として、理工学部設置に際し、「共生(ともいき)」を目指す人格的に優れた技術者の養成を教育理念とした。科学と人間の調和を重視した教育が必要であると考え、知識教育に偏ることなく、全人格的な人間教育を実現するための科目として「学外実習」を設置した。(図1)

図1 建学の精神と教育目標

【取組の目標】人間性豊かな技術者を育てるために

  1. 知識や技術が実社会でどのように利用されているのかを体得する。
  2. 倫理観およびコミュニケーション力を醸成する。
  3. 基礎知識の必要性、先端技術からの知的刺激を受け、学習意欲を促進させる。
  4. 職業観を醸成し、将来の進路を考えるきっかけをつかむ。

「学外実習」を派遣先(企業等)と学生との関係に終わらせず、大学が深く関与することによって授業改善に結びつけ、社会が求める理想の教育環境が構築に向けてカリキュラムのスパイラルアップを図ることも本取組の大きな目標としている。

【取組の概要】19年間で約7,500名の学生が履修

「学外実習」は3年次に設置した科目(2単位)である。1学年約300名の学生が、200を超える派遣先(企業・公立研究所等)において3週間の実習を受け、報告書を提出し成績評価を受ける。1991年度から2009年度まで19回を経過し、現在までに約7,500名の学生が履修してきた。(参考資料「1. 受入機関数と派遣学生数推移」参照

【実施の時期とそのねらい】学んだことの実践学習として

「学外実習」は3年次夏休み中の3週間である。この時期がカリキュラム上、最も適切であると判断している。(図2)

事前教育の様子
事前教育の様子

図2 実施の時期

2009年度 学外実習報告会、懇談会の様子(9/16開催)

【組織的取組】「学外実習実施委員会」を中心とした運営体制

この取組を実施するにあたっては、各学科の教員代表(学部長指名1名、6学科から各1名)と事務担当者(3名)の10名で構成される「学外実習実施委員会」(毎年改選)を設置し、委員会の下、全教員がバックアップする。(図3・4)

実施委員会は(1)派遣先の確保、(2)学生の派遣先決定、(3)事前教育の実施、(4)実習の実施とフォローアップ、(5)報告会の実施、(6)報告書作成など一連の作業を行う。また、実習終了後、派遣先からの評価を含め教育目標に対する実効性について審議を行い、教授会に報告する。

図3 「学外実習」のシステム

図4 「学外実習」の運営スケジュール

【支援体制】

学内外の支援

この取組に対しては、学内はもとより学外を含めた支援体制をとっている。(図5)

また、滋賀県中小企業家同友会や滋賀経済産業協会などの学外団体から、学生の受入だけでなく大学教育に主体的に関わるなどの組織的支援を得ている。(参考資料「2. 2009年度地域別派遣先企業数」参照

図5 学外支援体制

毎年の報告会等で、派遣先から指摘された問題に対応すべく、新しいカリキュラムを設けることによって、教育環境のスパイラルアップを実現したものがある。(図6)

図6 カリキュラムのスパイラルアップ

カリキュラムへの反映

派遣先の実習指導者のコメントは個々の学生に関するものが中心であるため、授業改善や学生指導のために別途「派遣先アンケート」を実施している。(2002年度~)

保険

派遣先の高価な金型を破損し、補償の必要が生じたことがあった。初年度よりけがに備えて傷害保険を全員に掛けていたが、現在は損害保険も掛けている。(2003年度~)

今後の実施計画

「学外実習」は、今後も積極的に推進していく。また、企業等の実態に合わせてデジタル時代の技術者を育てるため、数値制御(NC)工作機械による設計加工技術の教育が必要となる。そのための第2実験棟(デジタル・クリエイション・ホール、2004年9月稼働)を開設するなど、さらなる教育改善に努めている。

第2実験棟
第2実験棟(ディジタル・クリエイション・ホール)

参考資料

1. 受入機関数と派遣学生数推移

年度 91 92 94 95 96 99 03 06 07 08 09
受入
機関数
大学 209 199 201 211 211 199 220 227 220 240 230 217 209 208 220 203 178 203 288 4,093
コンソーシアム - - - - - - - - - - 11 8 20 4 17 22 49 24

17

172
滋賀経産協 - - - - - - - - - - - - - - - - 4 18 7 29
協定型 - - - - - - - - - - - - - - - - 8 9 10 27
自己応募 - - - - - - - - - - - - - 2 2 2 2 0 2 10
派遣
学生数
数理 100 97 116 123 124 124 113 132 119 117 127 120 102 106 37 27 33 30 45
情報 98 80 84 111 69
電子 93 81 85 86 113 82 95 92 94 113 96 84 99 85 88 86 61 76 24
機械 89 87 90 79 87 96 79 105 91 108 95 87 111 90 100 85 100 112 87
物質 93 79 86 86 86 89 81 119 88 93 72 93 110 94 74 93 97 102 88
環境 20 26 24 30 11
合計 375 344 377 374 410 391 368 448 392 431 390 384 422 375 417 397 399 461 324 7,479

2. 2009年度地域別派遣数(コンソーシアム、滋賀経産協、協定型、自己応募を除く)

  所在地 企業数
派遣先企業数 滋賀県 74
京都府 37
大阪府 35
兵庫県 7
奈良県 1
東京都 2
千葉県 1
愛知県 1
岡山県 1
香川県 1
合計 160

学外実習総括集

2009年度版 学外実習総括集

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