- 教員氏名
- 植田 祥明(うえだ よしあき) 講師
- 学位
- 博士(理学)
- 学歴
- 山口大・院・創成科学
- 専門分野
- 画像処理
- 研究課題(長期)
- ヒトや機械にとって都合の良い画像変換処理
- 研究課題(短期)
- 色相保存型画像強調、低照度画像や逆光画像に対する画像強調処理
私たちは日常的にカメラを使って様々な画像を取得しています。しかし、撮影条件によっては望ましい見た目の画像が得られないことがあります。例えば、暗いところで撮影された画像は全体的に暗く何が写っているかよく分からなかったり、逆光の構図で撮影された画像は被写体が暗く不自然な画像になっていたりします。また、彩り豊かな風景を撮影した場合は、画像をもっと鮮やかにして見栄えを良くしたいと思うこともあるでしょう。
これらの問題を解決するには、画像のコントラスト(明暗差)や鮮やかさを適切に強調する必要があります。画像を構成する最小単位である画素は、色相、彩度、明度の3属性で表すことができ、各画素の彩度と明度を適切に変換することによって画像にメリハリをつけたり、見栄えを良くすることができます。いくつかアプローチがあり、画像の統計的な情報に基づく手法や、空間的な情報に基づく手法、学習に基づく手法などが考案されてきましたが、まだ改善の余地があると考えています。私たちの研究室では、色相を保存しつつ、彩度や明度をどのように変換すればよいか、画像が不自然にならないように見た目のメリハリをつけるにはどうすればよいか、特定の条件下で撮影された画像に特化した手法が開発できないか、などの問題に取り組んでいます。
また、画像を見るのは人間だけではありません。コンピュータが画像を見て(解析して)判断を下したり、人間の助けとなる情報を提供するといった活用の仕方があります。色々なものが自動化されていく中、コンピュータにとって見やすい(処理しやすい)画像へと変換する手法を模索していけたら面白いと思っています。