
大津 広敬教授
[専門分野]
航空宇宙工学、空気力学、飛行力学、数値流体力学
「機械工学基礎実験」は、自分の興味に応じて実験を行いながら機械工学のおもしろさが体感できるプログラムです。3年次の第2クォーターと夏期休業をあわせた必修科目のないR-Gapの期間を活用し、自由に研究に取り組めます。それまで学んできた機械工学の基礎知識を、改めて実践的に身につけられる機会にもなっています。本プログラムの特徴は、機械工学の基本とされる熱力学、機械力学、材料力学、流体力学の4力学に電子工学も加えた幅広い分野を、充実した学修環境で学ぶことができる点です。2022年4月、先端理工学部は「STEAMコモンズ」をオープンしました。この新施設には、初心者でも扱いやすい3Dプリンターやレーザー加工機、プロ仕様の機器を使える映像制作スタジオ、グラスウール壁の防音室などさまざまな設備があります。それらの空間を利用して、いろいろな人と交流しつつ、自分だけのイノベーションを生み出してください。
福本 智也さん
理工学部 機械システム工学科 2020年卒業
理工学研究科 機械システム工学専攻 修士課程 2年生(静岡県立富士東高等学校 出身)
地球外からの試料採取などの輸送で課題となっているのが、大気圏再突入の際に機体が高温になる空力加熱です。宇宙を快適に往来するために革新的なアイデアが求められているなか、私は、パラシュートのように空気抵抗を生み出すバルートという装置を研究しています。ようやく理想的なモデルが完成し、実際の飛行環境に近い超音速の条件で風洞実験に挑んだところ、前例のない現象が起き、大津先生と驚きながら原因を分析しました。このように予想を上回る結果に出会える偶然性も、自分の成長につながる研究活動の醍醐味です。