
永瀬 純也 准教授
[専門分野]
ロボット工学
機械やロボットは精密な設計・システム構築のもと開発され、人々の仕事や生活をサポートします。その一方、私たちがその構造を目にする機会はほとんどありません。「 機械工学・ロボティクス入門 」では、 機械・ロボットの構造を根本から理解し、社会課題に対する工学的視点を身につけます。
製造、運輸、医療やインフラなど、多くの業界が人手不足や安全性確保といった課題を内包しており、それらを解決すべく機械による自動化・効率化、ロボットの開発がすすんでいます。一方で、最先端技術の開発には、新たな材料やエネルギーの探究、環境への配慮、人とロボットが共存できる安全・制御技術の確立など、クリアすべき難題は山積みです。だからこそ、多岐にわたる工学知識を駆使して社会課題にアプローチできる技術者の存在が強く求められているのです。
1年生の前期に開講される「 機械工学・ロボティクス入門 」では、自分の手でロボットの分解や組立、制御を行い、機械・ロボットの構造に対する理解を深めます。ペットボトルロケットの設計・製作にも着手し、ものづくりの基礎やレポートの書き方など、基本的なスキルを身につけます。OB を授業に招待して座談会を開き、早期から自分の将来を考える機会を設けているのも特徴で、機械工学 ・ロボティクスへの興味と学習意欲を高める講義を展開しています。
みなさんには、知的好奇心をもって学びに臨み、機械工学・ロボティクスの基本的知識と実践的スキルを高めてもらいたいと考えています。ロボットが稼働する仕組みを理解するには、実際に分解・組立、制御を体験してもらうのが一番です。自らの手で試行錯誤を繰り返すなかで、工学技術が社会に与える影響について理解を深め、技術者としての視野を広げていただくのが本講義の狙いです。また技術職として働く OB との交流は、技術者が社会で担う役割や責任を知り、自分の理想とする将来像を描く貴重な機会となるに違いありません。本講義で得られる知見や出会いのすべてが、より深い学びへの道しるべとなれば幸いです。
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安喜 友哉さん
理工学部 機械システム工学科 2023年卒業
理工学研究科 機械システム工学専攻 修士課程 1年生
(滋賀県立東大津高等学校 出身)
田原研究室では、バイオメカニクスの観点から、人工骨や補正下着など医療に役立つ技術の開発を行っています。私は「 フック固定具を導入した脊柱変形症矯正術の多椎体有限要素解析 」をテーマに、大学で学んだ材料力学やプログラミングの知識を活かして、より良い手術法を探究しています。行き詰まることもありますが、その都度自ら考え抜き、先生や先輩のアドバイスも参考にして問題解決をめざすことで、エンジニアとして成長できていると感じています。研究活動をとおして、あらゆる課題に向き合う姿勢と技術が身につきました。