
越川 博元准教授
[専門分野]
環境工学、環境微生物学
「水に流す」ということばがありますが、日本には汚れた水を流す下水道システムができています。ただし流せば終わりではなく、環境を守るための技術の工夫や革新のうえに成り立っています。そんな水環境施設について技術的な基礎知識も含めて学ぶことが、この授業の目的です。グループで浄水処理と下水処理の装置を操作し、運転とともに水がきれいになる過程を体験して、水質分析も行い、水処理の可能性と限界にも理解の幅を広げます。環境問題を引き起こさないためには、水処理技術だけではなく、廃水を減らそうとする一人ひとりの姿勢や、社会の仕組みも必要であることがわかるでしょう。この授業をとおして、環境保全には見えない努力が日夜払われていることを知っていただきたいと考えています。そして社会に出たときは、それぞれの持ち場で環境のために自分には何ができるかを考え、実践していただきたいと願っています。
山浦 由貴さん
理工学部 環境ソリューション工学科 4年生(大阪府 追手門学院高等学校 出身)
昆虫によって受粉した花から順に枯れるシロツメクサの生態を授業で知って花と虫の関係に興味をもち、横田研究室を選びました。「訪花昆虫の定花性について」という卒業研究で花粉を初めて顕微鏡で観察したときは、色や形、模様の微細な違いに感動しました。そのうち、植物の科や種を花粉の形から想定できるようになりました。この研究室では、陸上生物のことを自由に研究できます。私のテーマは前例がなく、自分で細かく計画を立てる必要がありました。おかげで、目標に向けて主体的に効率よく行動できるようになりました。