- 教員氏名
- 高原 まどか(たかはら まどか)助教
- 学位
- 博士(工学)
- 学歴
- 同志社大学大学院
理工学研究科 博士後期課程修了 - 専門分野
- 人間情報学・社会情報学
- 研究課題(長期)
- 生体情報の分析及びその情報デザインの研究
- 研究課題(短期)
- 親子で学ぶ睡眠教育のための協力型育成ゲームの提案
皆さんは毎日どれくらい睡眠を取っていますか?日本は世界で稀に見る「睡眠負債大国」として知られ、国民の健康や経済に大きな悪影響を及ぼしている状況が続いています。睡眠負債とは、日々の睡眠不足が少しずつ積み重なることで、身体や心に負担がかかる状態を指します。これは、「借金」のように溜まっていき、放置すると健康に悪影響を及ぼします。近年、特に、SNSなどの普及により、子どもにおける睡眠障害の増加が深刻化しており、これに対応するための適切な睡眠教育プログラムの開発が急務とされています。睡眠不足や睡眠負債は集中力や学習能力の低下、さらには心身の健康にも悪影響を及ぼすため、幅広い世代に対する効果的な介入が求められています。
本研究室では、こうした社会問題に対処するために、最新のIT技術を活用し、睡眠や人の心身の健康状態を改善し、生活の質を高めるための仕組み作りや情報デザインの研究に取り組んでいます。これにより、個人の睡眠習慣や生活リズムを見直し、主導的かつ持続的な健康管理を可能とするシステムの構築を行っています。特に、データに基づいた科学的なアプローチと、ユーザーのニーズに応じた使いやすいデザインを組み合わせることで、誰もが簡単に利用できる実用的な技術ソリューションを開発しています。
具体的な研究例としては、親子が一緒に楽しく学びながら睡眠習慣を改善できる睡眠教育アプリを開発しています。このアプリは、親子が協力して日々の睡眠データを記録し、その結果を元にキャラクターを育成することで、自然と睡眠に対する関心を高める仕組みを取り入れています。また、子どもだけでなく、高齢者を対象にした睡眠環境支援システムの構築にも取り組んでおり、シニア世代の睡眠改善をサポートするための新しい技術やツールの開発にも力を入れています。
さらに、これらの研究活動を通じて、異なる世代やライフスタイルに対応した情報デザインにより多様な睡眠支援の仕組み&システムを提供し、最終的には、すべての人がより健康的で快適な生活を送るための包括的なソリューションを提案することを目指しています。本研究室では、こうした先端技術を活用しながら、社会の多様なニーズに応じた睡眠改善のための方法論を探求し続けています。