- 教員氏名
- 宮戸 祐治(みやと ゆうじ)准教授
- 学位
- 博士(工学)
- 学歴
- 京都大・院・工
- 研究課題(長期)
- ナノスケールの物性評価、サブサーフェスイメージング、メディカルバイオイメージングなどの計測分野
- 研究課題(短期)
- ナノスケール物性評価に関する研究(高速AFM)
「”目に見えないもの”を観る」ための計測技術を開発することを研究方針としている。
走査プローブ顕微鏡は、プローブと呼ばれる先の尖った"針"を試料表面に近づけた時に、プローブ先端と試料との間に働く物理的な相互作用を検出することで、表面局所の凹凸形状や物性(電気的特性、機械的特性、熱電、光応答など)を観るための顕微鏡である。走査プローブ顕微鏡は、走査トンネル顕微鏡(STM)と原子間力顕微鏡(AFM)という2種類の方式に大別されるが、一つのトレンドとして高速化が現在、注目されている。現在、高速AFM(HS-AFM)という名称でビデオレート動画観察できるようなAFM装置が市販されているが、従来のAFMよりも、はるかに高速に試料の凹凸形状像を取得できても、物性像を取得することに関しては、初期の市販製品からほとんど撮像速度が進展していない。観察モードによっては一枚の画像を取得するのに1時間もかかることがある。研究室のテーマとして、この物性評価を高速に行うための技術開発・装置開発をテーマとしている。現在、表面の凹凸形状像で実現されている速度と同じくビデオレートで物性評価をできるようになることを目標としている。実現できれば産業界において製品管理や故障解析など、TAT (turnaround time)の短縮が求められる分野だけでなく、様々条件を測定することが可能になるので材料デバイスの研究分野においても絶大な効果をもたらすと考えている。