- 教員氏名
- 角川 裕次(かくがわ ひろつぐ) 教授
- 学位
- 博士(工学)
- 学歴
- 広島大学・院・工
- 専門分野
- 計算機科学
- 研究課題(長期)
- コンピュータシステムの基礎理論とアルゴリズム設計
- 研究課題(短期)
- 分散プロセス間の相互作用の研究
現在では、インターネット、スマートフォン、IoT など、膨大な数のコンピュータが相互接続されて利用されるのが一般的となっています。分散アルゴリズムとは、そのようなコンピュータ群(分散システム)を動かすためのアルゴリズムです。一台のコンピュータによる集中制御ではなく、個々のコンピュータが自律的に動作しながらもネットワーク全体で整合した動作となる分散制御が大きな特徴です。性能をあげるには多数のコンピュータを同時に独立に動作させることが重要ですが、そうすると逆に全体の統率がとれなくなります。全体の統率をとるには、離れたコンピュータ同士でも絶えず足並みを揃える必要があり、高速ネットワークを使ったとしても性能は低下してしまいます。そこで、通信量を減らしつつも並行性を高める分散アルゴリズムが重要となってきます。また、ネットワークに接続されるコンピュータ数が増えてくると、システムの故障耐性や、接続コンピュータの動的な変化への対応も重要になります。このような問題を解決するために、特に一部のコンピュータに障害が起きても自律的に復帰する性質を持つ、自己安定分散アルゴリズムと呼ばれている分散アルゴリズムの一分野の理論を研究しています。特に分散相互排除問題などのプロセス間相互作用、分散支配集合問題などのグラフ問題を研究しています。