- 教員氏名
- 山中 裕樹(やまなか ひろき) 教授
- 学位
- 博士(理学)
- 学歴
- 京都大・院・理
- 専門分野
- 生物多様性科学、環境DNA学
- 研究課題(長期)
- 環境と生物群集との相互作用の可視化と、Nature Positiveに向けた社会システムの改善への提言
- 研究課題(短期)
- 環境DNA分析による生物多様性観測技術の開発と社会実装
採取してきた水や空気の中に含まれるDNAを分析するだけで、そこに生息している魚や昆虫、鳥類、さらには哺乳類などを検出できるのが、環境DNA分析です。生物を傷つけることなく、非常に迅速に調査を行えるため、生物多様性調査や生物資源の管理などに利用できるのではないかと、社会的な期待が高まってきている技術です。
調査は水を汲んだり空気をろ過してきたりするだけですから、専門家が関与せず実施できます。気をつけないといけないのは、「試料を汚さないこと」だけです。試料をきれいな容器に入れて、分析ができる研究所に送れば、たくさんのデータが迅速に得られます。ですので、市民参加型で長期的・広域的な生物多様性情報をとり続けることが可能です。そのデータに基づいて生物資源管理や環境行政が行われるようになれば素晴らしいと思いませんか?2017年に設立された龍谷大学生物多様性科学研究センターでは基礎技術の精緻化と新規開発を推し進めるとともに、技術の社会実装に向けた共同研究・共同調査の窓口として、自治体や企業との共同研究を通して技術の社会実装を積極的に進めています。