Need Help?

Faculty of Advanced Science and Technology

先端理工学部

大柳 満之(おおやなぎ まんし)

大柳 満之(おおやなぎ まんし)
教員氏名
大柳 満之(おおやなぎ まんし) 教授
学位
工学博士
学歴
早稲田大・院・理工
専門分野
無機材料合成化学
研究課題(長期)
無機材料の低環境負荷プロセッシング
研究課題(短期)
メカノケミカルプロセス、燃焼合成、誘導場活性化プロセス、放電プラズマ焼結

研究テーマ:ノーベルプロセスによる高融点セラミックスや合金の研究

当研究室では、環境負荷の低いノーベルプロセスによる新無機材料の創製および評価を目標に掲げ、基礎と応用の両面からの研究を課題に取り組んでいます。具体的には、メカノケミカルプロセス(メカニカルアロイ)、燃焼合成、誘導場活性化プロセス、放電プラズマ焼結など新しい合成、焼結プロセスに取り組んでいます。
誘導場を利用したプロセスは、当研究室が開発したもので、本学が企業と共同で、特許出願しています。最近では、これを用いて水素吸蔵用のナノ黒鉛やbcc系の合金に関する研究を展開しています。
メカノケミカルプロセスと放電プラズマ焼結法の複合技術により、ナノ材料では炭化ケイ素や炭化ホウ素などの炭化物や黒鉛の焼結などを手がけており、米国と日本で協力して研究しています。炭化ケイ素では、メカノケミカル合成した積層無秩序構造を有する特殊な粉体を作製し、助剤を用いることなく1900℃以下で99%の密度をもつ焼結体を得ることができました。特許申請はもちろんのことアメリカセラミックス学会誌などに掲載が予定されています。図1にその焼結過程を示します(MA-SiC:合成した特殊な粉体)。焼結体は、すべてのgrainが100nm以下の大きさです。また、黒鉛の高密度焼結は極めて困難であることが知られていますが、開発した一連の技術により非金属添加剤を少量加えることによりC-Cコンポジットに匹敵する強度をもつ高密度黒鉛の焼結に成功しています。この他、研究室で開発されたナノ黒鉛を利用して頂くことにより次世代耐火物レンガ(商品名:ホワイトマグカーボン)が開発され市場に出回り、社会のお役にも立っています。

  • MA-SiCと市販品SiC(30nm)粉末の焼結保持温度に対する密度とX線回折測定結果

    *註釈:●はMA-SiCを保持時間10分で焼結、図中の(a)はMA-SiCを1700℃保持時間0分で焼結、図中(b)はMA-SiCを1700℃保持時間2分で焼結、挿入図は焼結体の典型的なX線回折結果である。挿図中の矢印は、SiCが秩序化している様を表す回折ピークである。

Request Information

資料請求