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Faculty of Advanced Science and Technology

先端理工学部

学外実習先:山科精器株式会社技術だけではない。機械設計には「やさしさ」も必要だった

R-Gapを自分の将来のために

生活の利便性を向上させる機械を設計したいと考えていた私にとって、龍谷大学は学ぶ内容も環境も理想的でした。まず、機械設計に欠かせないCADのスキルを身につけられる授業が設定されていたこと。1年を4つの学期に区切るクォーター制により短期集中型で密度を濃く学べること。そして、3年次の第2クォーターに自主的活動が可能なR-Gapが設けられていることです。私はいち早く社会や仕事について知りたかったので、R-Gapの3つのプログラムの中から「理工インターンシップ」を選択。受入企業の中から工作機器や熱交換器などを設計・製造・販売する山科精器株式会社(滋賀県栗東市)に決めました。機械設計の最先端技術に触れられることはもちろん、オーダーメイドで機械を製造する山科精器の独自性に惹かれたことが実習先として選んだ理由です。

実際に機械を組み立ててわかった製図の重要ポイント

山科精器でのインターンシップでは、「製品の性能テスト」「機械の組み立て」会社から与えられた「技術課題に対しての企画提案」という3つに取り組みました。その中でも、とくに勉強になったことが機械の組み立てです。機械本体を構成する重たいパーツを持ち上げたり、慣れない工具を使ったりすることに苦労し、ネジを一本締めることも失敗できないので緊張もしました。また、組み立ては図面を見ながら進めていくのですが、図面がわかりにくいと必要以上に時間がかかり、間違いがあると作業を1からやり直しになってしまいます。大学の授業では何度も図面を作製していますが、図面自体の完成度ではなく、それを見て使う人のことを考えた、わかりやすさが何より大切だと身をもって理解しました。以降、図面作製の際は、手順に沿って部品にナンバリングするなど配慮することを心がけています。

責任と思いやりを持って機械設計に携わりたい

技術課題は、「3時間で電源が切れるエアコン」について、スイッチの機構などを自分で考えて改善し、どうすれば持続するか、CADを用いて図面制作に挑戦。大学の授業で学んだU 字管マノメータの原理による圧力差を利用した機構を考案して発表したところ、アイデアが面白い、製図の出来映えも良いと評価いただき、日頃の学びがめざす仕事の成果に繋がったことがとても嬉しかったです。製品の性能テストは時間を要する地道なタスクが続きましたが、機械が正しく動くことは利用するユーザーと会社の信用に関わってくるので、絶対に手を抜いてはいけないと思いました。このことも含め、機械の設計者を目指す私としては、社会で活躍するためには仕事への強い責任感と、一緒に働くメンバー、ユーザーへのやさしさや思いやりが必要であり、それが自分への信頼、評価にもつながっていくものであると感じました。こうした気づき、学びはインターンシップだからこそ得られるものです。後輩たちにも「理工インターンシップ」という貴重な機会をぜひ体験して将来に活かしてほしいです。


プロフィール 佐藤 陽樹

佐藤 陽樹

先端理工学部 機械工学・ロボティクス課程

広島・私立盈進高等学校出身

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