研究科長メッセージ

理工学部長 松木平 淳太

理工学研究科の大学院課程では、「高度な専門知識の修得」を基礎に、「創造する方法」、「課題を発見し解決する方法」を体験的に学び、自らを高度な技術者・研究者に転化させるのです。この転化を成功裏に達成するには、院生諸君が目標を高く掲げ、それに向かって最善の努力を惜しまない積極性、自律性が必要です。また、このような大学院は、知識・知恵や方法・技法の伝達の場であるだけではなく、自ら創造的、先端的研究の場でもあることが大切です。本理工学研究科においては、恵まれた設備環境の下、各教員が多くの場合院生諸君とも協同し、活発な研究活動を進め、国際的にも高い評価を得てきています。産業界や官界との共同研究や委託研究にも積極的に取り組んでいます。

21世紀を迎えた今、社会の各方面で「科学技術」と人間・社会との関わりのあり方が様々に議論されています。20世紀において科学技術が長足の進歩をとげ、多くの人々の生活がその恩恵に浴してきたことは明らかです。しかし、現在、料学技術の展開が光の部分のみならず、影の部分を持っていること、解決すべき、より複雑で規模の大きな問題が山積していることも明らかになっています。そこでは、科学技術に携わる人間の役割の大きさと、責任の重大さが明らかにされています。本学の「建学の精神」を体した理工学研究科の理念・目標の意味はますます大きくなってくると思います。21世紀は科学技術への単純な信仰から脱却し、科学技術のあり方が根本から問われる世紀となるでしょう。人類の生存と社会の持続的発展が地球規模で問題とされ、その問題解決の方向住を人類の叡智を集めてさぐってゆくことになります。ここにおいて大学の、特に理工学研究科の果たす役割は重大です。大学院のパワーを量的にも質的にも高め、地球的課題に立ち向かえる理工学研究科を作り上げることが求められています。

その一環として、理工学研究科(物質化学専攻)では、修士課程として日本で初めて、国際的な評価機関JABEE(日本技術者教育認定機構)の認定を受けました。また、教育の質保証に学部・大学院一体で取り組んできました。一方、社会人による学位取得の支援も進め、仕事を持ちながら1年で博士号をとることが可能な体制を整備するとともに、9月入学にも対応するなど、意欲と能力のある社会人研究者を全面支援しています。また、実験装置や研究設備の充実は、専門家にも高く評価されています。

本学理工学研究科の学生には、外部機関で査読を受けた学術論文の発表を課しています。博士の学位を取得するためには数編の学術論文を学術雑誌へ掲載することが求められ、それにはたいへんな努力が求められますが、その努力は必ず報われるものとなります。

本学理工学研究科の博士後期限程修了生は、研究者として国内外の様々な分野で活躍しています。例えばカリフォルニア大学のプロジェクトサイエンティストや、信州大学、明治大学および本学などの教員、また、カリフォルニア大学やマサチューセッツ工科大学等に留学している研究者もいます。

理工学研究科長
松木平 淳太

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