池田 勉(いけだ つとむ)

池田 勉

教授|理学博士|京都大・理

専門分野
応用数学と計算科学
研究課題(長期)
数値計算と構造再現性
研究課題(短期)
対流パターンの数理解析、ヘリカル燃焼波の数理解析、進行波の非線形振動

研究テーマ:非線形現象の科学計算と数理解析

液体を入れた容器の底をある温度以上に暖めると対流が発生します。上昇流と下降流が織りなす美しい対流パターンをご覧になった方も多いでしょう。いずれ消え去るものだからこそ美しいと感ずるのでしょうか、平衡状態から遠く離れた遷移過程における精妙な非線形現象に多くの研究者の関心が注がれています。理論的な解析を軸にして電子計算機を援用して、このような非平衡過程におけるパターン・ダイナミクスを調べるのが私たちの「計算科学研究室」です。
最近の主要なテーマのうち、「燃焼合成反応に現れるヘリカル波の発現機構」を説明しましょう。
燃焼合成法はセラミックスなどの材料を合成するプロセスの一つです。チタンと炭素のような原料の粉末を混合して円柱状の圧粉体に整形し、その上端を加熱します。すると、反応熱によって形成された円盤状の燃焼面が下端に向かって走り、4cmほどの試料における反応が数秒で完了します。一定の形の燃焼面が一定の速さで伝播するときに均質で高品位の製品が得られます。しかし、定常伝播性が失われ、圧粉体側面を燃焼波がらせん状に回転しながら伝播するヘリカル燃焼現象が現れることもあります。強い発熱が伴いますから、複雑な燃焼波が発生するための必須要因やその伝播機構と内部ダイナミクスを実験で把握するのが困難でしょう。こうしたことを「数学+計算機=計算科学」の手法で明らかにしたいと、燃焼合成反応の数理モデル構築して、数値シミュレーションと数理解析を展開しています。

図1

図2

図3

このページのトップへ戻る