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理工学部 近藤倫生准教授が平成25年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞

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2013年4月16日

本学理工学部環境ソリューション工学科の近藤 倫生(こんどう・みちお)准教授が、平成25年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞を受賞しました。
本表彰は、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた研究者の功績を讃え、研究意欲と科学技術水準の向上に寄与することを目的として実施されているもので、若手科学者賞は、萌芽的研究、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績を上げた若手研究者を表彰するものです。
今回の受賞は「生物群集ネットワークの構造と維持メカニズムの研究」に対するものです。近藤准教授は、生態系に多様な生物種間関係が存在することが、自然のバランスを保つ鍵であることを世界で初めて突き止めるなどの研究成果をおさめ、その内容が米国科学誌「Science」(2012年7月20日発行)に掲載されるなど、その研究活動が注目を集めています。
その他、近藤准教授の研究業績等に関する情報は以下のとおりです。なお、表彰式は、4月16日(火)12:10より、文部科学省にて開催されます。

1.受賞者
  氏名: 近藤 倫生(こんどう・みちお) 准教授
  所属: 理工学部環境ソリューション工学科
  学位: 博士(理学)
  研究分野: 理論生態学
  受賞研究課題: 生物群集ネットワークの構造と維持メカニズムの研究

2.研究内容
生態系にはたくさんの種類の生物種がともに生活しているが、これらの生物種は互いに無関係ではない。食べー食べられる関係や互いに助け合う相利関係などの種間相互作用を通じて互いに影響を及ぼし合っている。生態系は、したがって、多様な生物種がたくさんの種間相互作用のリンクでつながったネットワーク(生物群集ネットワーク)として捉えることができる。近藤准教授は、自然生態系で実際に集められた生物群集ネットワークの実証データを解析してその特徴を明らかにしたり、自然生態系の振る舞いを模した数理モデルを開発・解析したりすることによって、自然生態系において多様な生物種の共存を可能にしている、「自然のバランス」の仕組みを明らかにしてきました。

3.主な研究業績
 (1) M. Kondoh (2003) Foraging adaptation and the relationship between food-web complexity and stability. Science vol. 299, p. 1388-1391.
 (2) M. Kondoh (2008) Building trophic modules into a persistent food web. PNAS vol. 105, p. 16631-16635.
 (3) A. Mougi and M. Kondoh (2012) Diversity of interaction types and ecological community stability. Science vol. 337, p. 349-351.

4.受賞者コメント
私はこれまでたくさんの種類の生物がこの地球上で共存できているのはなぜかという問題に答えようと研究を続けて来ました。今回、これらの研究成果を評価していただいて、たいへん嬉しく思っています。私が生態学の研究を始めたのは、母校の京都大学で学部3回生の時に理論生態学者の東正彦さん(故人)と出会い、数理モデルをつかった生態系の研究のおもしろさに気づかされたことがきっかけでした。龍谷大学理工学部は、東正彦さんや数理生物学を日本ではじめられた創始者のひとり、寺本英さんが教鞭をとっておられた場所です。私の尊敬する先生方がおられた龍谷大学で私自身も研究を進められ、また賞をいただけたことは私に取って特別な意味があり、たいへん感慨深いです。生物多様性の崩壊が叫ばれ、生態系保全の必要性が高まる現代において、生態学は歴史ある基礎科学であるのみならず、重大な社会的な意義を担っています。たくさんの若い研究者が、この生態学の世界に興味を持ち、新たに足を踏み入れ、未解決の問題に取り組んでくれることを願っています。

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